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「特定技能」外国人の支援

前のコラムでは,「特定技能」ビザの業務内容や試験について解説しました。これらに問題無いことを確認できたら、次はビザ取得に向けての手続きです。

まずは雇用主が行う外国人への支援とその準備について解説していきます。

目次

外国人への支援

特定技能では、外国人が特定技能での就労を安定的にできるよう、雇用主が外国人に対し生活上の支援を行うことが義務とされています。

支援の内容は以下の図表に挙げる10項目です。通訳などを介し、外国人が理解できる母国語で支援をすることも必要です。

これらの支援を確実することが,特定技能ビザを取得する要件の一つとなっています。

【出入国在留管理庁ホームページより】

支援計画の作成

これらの支援を行うにあたっては,支援をどのように行うかを定めた「支援計画」をあらかじめ作成し,それに沿って支援を行わなければなりません。

支援計画はビザ申請の際に提出し,他の申請書類とともに入管の審査を受けることになります。つまり,ビザ申請に先立ち,適切な支援計画を立てられるよう,支援に関する準備をすすめることが必要になります。

支援計画書の記載例はこちらから参照できます。

自社での支援は難しい

上記10項目の支援は義務とされていますが,実際にはすべての支援を一般的な企業が行うのは困難な場合が多くあります。

能力的,手間的に大変だということもありますが,単にそれだけではありません。自社で支援を行うには、就労ビザの外国人を雇用した実績があるなどの要件をみたし、外国人の支援体制が整っているとみなされることが必要だからです。

支援体制の要件

外国人の支援ができる体制が整っているとみなされるのは,以下の要件を満たしている場合です。

  • 過去2年間に就労ビザの外国人の受入れを適正に行った実績がある。あるいは、就労ビザの外国人の生活相談等に従事した経験を持つ役職員の中から支援責任者と支援担当者を選任している。
  • 外国人が十分に理解できる言語(母国語など)で支援できる体制がある  など

これらの要件はハードルが高く,満たせる企業は多くありません。これに対し特定技能制度では、自社での支援が困難な企業のために支援を委託できる登録支援機関という機関を設けています。

登録支援機関を利用する

2022年8月の執筆時点,全国には7000件以上もの登録支援機関があります。これらは皆,出入国在留管理庁の許可を得て運営されています。

支援体制の要件がみたせないことや,能力的・手間的に難しいために自社での支援が難しい場合でも、登録支援機関に支援を委託することで特定技能での受入れが認められます。

登録支援機関にかかるコスト

登録支援機関への委託費用は、月額2万円~4万円が相場です。雇用している間、月々の費用が継続的にかかるため、日本人の雇用よりもコストがかかることを理解しておくことが必要です。

また,上の表の10項目の義務的支援のほかにも、日本語教育や在留資格手続、人材のあっせんなどのプラスαの支援を追加料金で提供している登録支援機関もあります。

登録支援機関の選び方

全国の登録支援機関(2022年8月現在 7332件)は、入管ホーム―ページ上の「登録支援機関簿」で検索することができます。また,インターネットで検索しても多くの登録支援機関がヒットするでしょう。

多くの機関のなかから自社に合った機関をどのように選べばよいのか,以下にポイントを挙げてみます。

外国人の母国語に対応できる機関を選ぶ

外国人への支援は、外国人本人が理解できる言語(母国語)で行うことが必要です。したがって、機関を選ぶうえで最も基本となるのが、外国人の母国語に対応できる機関を選ぶことです。各機関の対応言語は、登録支援機関簿で確認することができます。

地域で選ぶ

登録支援機関は全国どこの地域からでも選ぶことができます。しかし、必要時に十分なサポートを受けるには、できるだけ近隣であることがポイントです。登録支援機関簿では、所在地ごとに機関を絞って検索することができます。

コストで選ぶ

月々の費用の相場は2万円~4万円ですが、海外からの受入れの場合は空港への送迎や住居の確保など、入国時の支援をが必要になるために少し高めになるかもしれません。複数の機関に見積もりを取り、費用がサービス内容に見合っている機関を選ぶとよいでしょう。

バックグラウンドと強みで選ぶ

登録支援機関を運営している母体は主に、①技能実習の監理団体、②行政書士・社会保険労務士などの士業事務所、③人材紹介/派遣会社の3つです。それぞれに強みがあるため、自社のニーズに合った機関を選ぶとよいでしょう。

  • 技能実習の監理団体…技能実習生を支援してきた豊富な知識と経験があるため、安心して支援を任せられる。
  • 行政書士・社会保険労務士など…特にコンプライアンス面において安心して任せられる。行政書士は入管手続の知識、社会保険労務士は労務管理や社会保険関係の知識が豊富。
  • 人材紹介/派遣会社…人材マネジメントのノウハウがあり、きめ細かなサポートが期待できる。

筆者としては、入管手続きに精通しているという観点から、実績がある監理団体または行政書士事務所が運営している登録支援機関を選ぶことをおすすめしています。

委託契約を結ぶ

登録支援機関が決まったら,登録支援機関と支援の委託契約を結びます。

契約後には、登録支援機関のサポートを受けながら支援計画を作成します。特定技能ビザを取得し,外国人が入社した後は,登録支援機関に支援を任せます。

当事務所は豊富な経験を持つ登録支援機関と連携していますので、ビザ手続きから支援までワンストップでご依頼いただけます。

特定技能での受入れを検討している企業様に対し、制度や費用の説明などの無料相談も行っております。お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

入管ビザ手続専門YIS矢澤行政書士事務所代表
出入国在留管理庁申請取次行政書士

立教大学文学部英米文学科卒業後,企業にて国際業務に従事。2009年にYIS矢澤行政書士事務所を設立。世界各国から来日する外国人のビザをサポートしている。出版・セミナー等による情報発信や外国人雇用のサポートにも全力投球。

著書に「外国人雇用はじめの一歩(日本法令)」,「外国人介護スタッフの採用ガイド」(中央法規出版)がある。

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